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ビールつくって、もう10年。まあ、いろいろありました。
行ったことはないけれど、ドイツと接するスイス国境付近にボーデン湖という湖があって、サンクトガーレンという街はその南にあるそうだ。

うちのビールの名前は、かつて、その街に建っていたサンクトガーレン修道院からもらったものです。記録が残っている世界最古の修道院醸造場で、西暦820年には、院内にかなり大きなビール醸造場があったらしい。

その時、日本は平安時代初期。空海って習ったでしょう?

あの坊さんが生きてた頃です。初めてビールを飲んだ日本人は織田信長だ、なんて話を何かで読ん だような気がするけれど、本当なのかな。

うちのビールのラベルに描いてあるのは、このサンクトガーレンの修道僧をイメージしたモノです。一発で意味を分かってくれる人はいないけど、気持ちは元祖ってね。

よく言われます。ラベルも名前も変えた方がいい。そうかもしれません。輸入ビールみたいに見える。確かに。地ビールとして売れにくい。アドバイスは、みーんな正しいんだと思います。うちのビールが好きな人ほどそう言ってくれるんだから。でも、絶対に変えません。地ビールという“らしさ”より、守りたいの はサンクトガーレンの名前です。

日本で、いわゆる“地ビール”がつくれるようになったのは1994年から。地ビールという名前がどうしてついたのか、誰もはっきりとは言えないはずなのに、その名がついたおかげで、地ビールは“土地のビール”だと理解されるようになりました。

けれど、アメリカでは、Craft BeerあるいはMicrobreweries Beerという呼び方をします。手づくりのビール、小規模生産のビール。うちにとっては、そう言われる方がしっくりくるカンジです。

1994年の地ビール解禁は、いきなり浮上してきたもので、それまで日本でクラフトビ ールがつくれるようになるなんて、遠い夢のような話でした。だから、うちの会社は、1993年にサンフランシスコでブルーパブをオープンさせた。

店の名前は“カフェ・パシフィカ”、ビールの名前は“サンクトガーレン”。日本が無理ならアメリカでつくってやれと思ったわけです。美味いビールがつくりたかっただけで、土地はどこでも構わなかった。そして、六本木に飲茶と地ビールの店“サンクトガーレン”をオープンし、アメリカでつくったビールを逆輸入して提供しました。

六本木の店には1回200リットルしか仕込めない小さな醸造設備を入れて、そこでアルコール度数1%未満のノンアルコールビールをつくってました。 今は厚木につくったブルワリーでビールやってます。

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サンクトガーレン有限会社 〒243-0807 神奈川県厚木市金田124
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