麦のワイン瓶詰め
麦のワインはシャンパンと同じ瓶内2次発酵製法で仕上げています。そのため瓶詰めを少し特殊な方法で行っています。
1次発酵の終わった麦のワインから疲れてしまったビール酵母を取り除き、そこに新しく元気なビール酵母と麦汁(ビール酵母の発酵活動に必要な養分)を投入。 そのビールを1本1本手詰めしています。
※紫の瓶のディアブロを例に説明していますが、白の瓶のアンヘルでも全く同じ工程で瓶詰めしています
![麦のワイン瓶詰め](https://www.sanktgallenbrewery.com/global-image/units/img/29814-1-20161114184444_b5829878c26c31.jpg)
通常、瓶詰めは炭酸ガスでビールに圧力をかけて行いますが、麦のワインは炭酸ガスも使いません。
![麦のワイン](https://www.sanktgallenbrewery.com/global-image/units/img/29816-1-20161114184753_b5829884987d9b.jpg)
ガラスの管を麦のワインの入っているビールタンクと直結させます。準備はこれで完了。
ガラス管を瓶底に押し当てるとビールが流れ込み、ガラス管を離すと止まります。
![麦のワイン瓶詰め](https://www.sanktgallenbrewery.com/global-image/units/img/29820-1-20161114185304_b58298980ecb00.jpg)
通常の瓶詰めでは、機械が真空状態をつくってからビールを流し入れます。
![](https://www.sanktgallenbrewery.com/global-image/units/img/29822-1-20161114185511_b582989ff3675b.jpg)
1本だと微かな量ですが、合計8000本ともなると…。
![](https://www.sanktgallenbrewery.com/global-image/units/img/29824-1-20161114185916_b58298af46a341.jpg)
ビールを溢れるまで入れたところで栓を打ちます。昔は打栓も1本1本手作業でしたが(左)、今は一升瓶ビールの瓶詰め機を改良して麦のワインでも使えるようにしました(右)。これで大幅スピードアップ。
![麦のワイン瓶詰め](https://www.sanktgallenbrewery.com/global-image/units/img/29815-1-20161114184630_b582987f635d68.jpg)
使うのはこのシンプルなガラスの管のみ。このガラス管はボールペンのようになっています。
分かり易くグラスでスローで撮ってみました。
![](https://www.sanktgallenbrewery.com/global-image/units/img/29821-1-20161114185409_b582989c1e3bb3.jpg)
手詰めのときはどうするのかというと、ビールを溢れるまで流し入れて空気を追いだします。
![](https://www.sanktgallenbrewery.com/global-image/units/img/29823-1-20161114185533_b58298a1539a20.jpg)
ちょっともったいない…という気もしますが、こればかりは仕方ありません。
![麦のワイン瓶詰め](https://www.sanktgallenbrewery.com/global-image/units/img/29825-1-20161114190123_b58298b73cd726.jpg)
その後、瓶は丸ごと水につけ、溢れたビールを洗い流します。瓶詰めしたビールは瓶の中の酵母が活動しやすい温度(13度前後)で2週間程度保ちます。このときの発酵によって生まれた炭酸ガスをビールに溶け込ませて完成です。